初めての修羅場

前回の記事で

そんなフラれ方をされないための関係構築ができていなかったこの方にも落ち度があったのではないかと思います。

(中略)

「嫌なことがあったらまず話し合おう」という一言を伝えておくだけでも意味はあると思います。僕は付き合い始めてすぐに伝えました。

などと偉そうに書いておきながら、修羅場を未然に防ぐことはできませんでした。

 

勃発

平日の仕事終わりに彼女から夕食を一緒に食べたいとお誘いがありました。彼女からお誘いが来ることはめったになかったので、連絡が来たときは本当に嬉しかったです。

彼女がLINEを送ってきて30分くらい経っていましたがすぐに了解と返しました。

しかし、よくよく調べてみるとどんなに急いで向かったとしても彼女と会えるのは21時くらいになりそうで、翌日のことも考えるとそんなに長い時間会えるわけではなさそうでした。

彼女に21時くらいになりそうだと伝えると、彼女は無理しないでと言ってくれました。

その言葉にほっとしたことは事実です。待ち合わせ場所まで行くのに1時間くらい掛かるし、帰りはタクシーを利用することを考えると往復で数千円、さらに夕食代を合わせると5,000円は掛かりそうでした。

それだけの対価を払って会えるのはせいぜい2時間程度。何でも損得で考えてしまうのは僕の悪い癖です。

結局、その日はお流れになってしまいました。

しかし、その後のやり取りで「会いたかった」「なんで来てくれなかったの?」「面倒だったんでしょ」と詰られることになりました。

雲行きが怪しくなっているのを感じた僕は「ちゃんと謝りたいから電話したい」と彼女に伝えました。しかしそれに対する返信が来ることはありませんでした。

翌日になって彼女から長文のLINEが来ました。要約すると「面倒だと言われたことが本当にショックだった。気持ちを整理したいのでしばらく連絡するのをやめる」という内容でした。

補足すると、数日前のデートのときに彼女が「あそこに行きたい!」と言ったことに対して僕が冗談で「めんどくさいなぁ」と言ったことをずっと気にしていたようでした。

僕は慌てて必死に弁明しましたが、それに対する返信はおろか既読がつくことすらありませんでした。

 

贖罪

彼女と出会ってからほぼ毎日続いていたLINEのやり取りがその日を境に途切れることになりました。

僕の心はぽっかり穴が空いたようでした。万が一別れることになったときのことを考えると仕事にも身が入りませんでした。

待てど暮らせど彼女から連絡はありませんでした。彼女の言葉を信じて気持ちの整理ができるまで待つのが正解だったのかもしれません。しかし、僕にはどうしてもそれができませんでした。

彼女から連絡が来なくなって一週間も経っていないある日の夜、僕は彼女にまたLINEを送りました。内容は前回とほぼ同じ。反省しているから謝らせてほしいと伝えました。

返事は翌日に来ました。未だ気持ちの整理がついていないらしく、彼女自身も今後どうしていくのか迷っているようでした。

返事をくれたということはまだ完全に冷められているわけではないと思いました。僕は居ても立っても居られず、彼女の最寄り駅に行くことを告げ、すぐに自宅を出ました。

彼女の仕事が何時に終わるかわかりませんでしたが、何時間でも待つつもりでした。とにかく会って直接謝りたいという気持ちが強かったです。

ちなみにこのとき彼女が好きなキャラクターのぬいぐるみを持っていきました。物で釣ろうとしていると思われたとしても、彼女に喜んでもらえるならそれでもいいと思っていました。

彼女から連絡が来ない間、何もしない時間というのが苦痛で、近所のゲームセンターに出かけて滅多にしないクレーンゲームをプレイしていました。

ちょうど彼女が好きだと言っていたキャラクターのぬいぐるみが景品であったので、まったく得意ではありませんでしたが頑張って取りました。

最寄り駅でしばらく待っていると彼女から「いつ仕事が終わるかわからないから急に来られても困る...」と連絡が来ました。もちろんそのことは承知の上で、何時まででも待つつもりでした。

そのことを伝えると「待たせると申し訳ないので今日は帰ってください...」とキツめに言われました。帰らないと本当に嫌いになる、とまで言われました。

結局会うことはできず徒労に終わりましたがまったく無駄な行動だったとは思ってません。直接謝りたいという気持ちを行動で示すことができ、彼女にもその気持は伝わったのではないかと思っています。

 

和解?

彼女の最寄り駅まで行った次の日から彼女とのLINEのやり取りが再開しました。初めはお互いぎこちない感じでしたが、話題が逸れていくにつれて元通りに戻っていきました。

もともと予定していたデートの日が数日後に迫ってきたので、恐る恐る次のデートについて尋ねました。すると彼女は何事もなかったかのように行き先の候補をいくつか教えてくれました。

何度かやり取りをして無事デートの行き先が決まりました。

デート当日、会ってすぐに謝りました。彼女にも意地があるのかまだ怒っているフリをしていましたが、デートに来てくれている時点でほぼ許してくれていたのではないかと思います。

カフェに入ってゆっくりしているときに、彼女が好きなキャラクターのぬいぐるみをプレゼントしました。彼女には何も言っていなかったのでサプライズプレゼントです。

「ありがとう!私の好きなキャラクターじゃないけど...」

どうやら彼女が好きなキャラクターは別にいるようでしたが、このキャラクターもかわいいということで気に入ってはくれたようでした。

ときどき袋から出してぎゅっと抱きしめている姿を見て癒やされました。デートが終わってからのLINEのやり取りで、ぬいぐるみはベッドの枕元に飾っておくねと教えてくれました。

遅かれ早かれ今回のような状況になることはある程度想定していました。まったく喧嘩もしないし険悪な仲になることもないことはありえないと思っています。

いつかは乗り越えないといけないイベントだと思っていたので、早めに経験することができてよかったとすら思えます。

「雨降って地固まる」という感じで、彼女との仲はより一層深まったような気がしています。デート後に彼女から「なんか無性に寂しい...」というLINEが送られてきたり...(惚気け)

今回はかなり焦りました...